前回は、超長期的なドル円のナンピン戦略を考えてみました。最安値の検討については、トラリピなどで長期的にドル円の買い戦略を行っている場合、十分に考慮すべき内容になっていると思います。
但し、現実問題として、前回の基準でやろうと思うと、現時点で取引ができない(買いの開始が100円だし)ので、もう少し現実的な取引方法を考えてみます。
2017年9月18日時点のドル円、月足チャート(ヒロセ通商より)を上に示します。一応、100円が抵抗線になっているようです。また125円が高値の三角保ち合いになっています。
この三角保ち合いを抜けると、上か下かに大きく動きそうですが、現時点ではこの保ち合いの中でナンピンをすることを考えてみます。
当然、目標は抵抗線の100円となります。現在の状況からすると、この100円は結構堅そうなので(100円を割れると日本政府が介入してきそうなので)、余程の経済的な問題が発生しない限り大丈夫だろうと見ています。
高値はやはり115円として、少し下の112円からナンピン、最低が100円、損切りを100円の少し下の97円として1円毎に買い下がるとします。
100円まで下がった時の最大ポジションが13万通貨、112円で買えた場合に100円まで下がった時の含み損が78万円、97円で損切りした時の損失が117万円です。そして115円で利食いした時の利益は117万円です。
利益も大きいですが、失敗した時の損失も大きいですね。
ではもっと損失を抑えるにはどうすればよいか?
答えは、買い初めをもっと安値で行い、更に安くなるほど枚数を多くするです。
では今度は108円くらいから、2円毎にナンピンし、枚数を一枚づつ増やしていきます。
108円:1枚、106円:2枚、104円:3枚、102円:4枚、100円:5枚・・・全部で15万通貨。
損切りは97円。
利食いは112円。
以上で実践しますと、損切りが85万円、利食いが120万円となります。115円まで引っ張る事が出来れば165万円の利益となり、1枚づつのナンピンより効果的になります。更に下値になるほど枚数を多くすればもっと効果的だと思います。目標の安値に十分ひきつけて買い始めれば損失は最小限に抑える事が出来ます。
100円まで下がることを想定してシュミレーションしましたが、2016年ではこのシュミレーション通り利益を得ることが可能でした。しかし2017年は値動きがあまりなく、無理でした。その場合は買えたところまでで利食いしてOKとしましょう。
また、すべてのポジションを目標の112円まで引っ張らずに2円上昇する毎に利食いし、又下がると買い直す、トラリピっぽいやり方も良いとは思います。その場合は利益が大きく違ってくると思います。
次回、検証してみます。