システムトレードでトレードするシステムは、機能するシステムでも好不調を繰り返します。

それは、トレンド相場、レンジ相場などあらゆる相場で機能するシステムは存在しないからです。

どんな優秀なシステムでも不調で儲からない時期(ドローダウンする時)が来ます。

ドローダウンは非常に苦しい局面です。どのように対応するのが良いのでしょうか?

 

過去の最大ドローダウン金額を明確にする

 

利用するシステムの過去の最大ドローダウンを確認しましょう。

検証期間が問題になりますが、あまり長い期間に設定して検証すると、非常に昔の最大ドローダウンを拾うことになり、現実的ではありません。

せいぜい十年以内での最大ドローダウンを計算して指標にしましょう。

システムが不調の時には、過去のドローダウンの2倍程度のドローダウンは普通に起こりえますので、

・証拠金 + 過去の2倍のドローダウン 以上の金額は用意する

・2倍のドローダウンが来ても、十分余裕をもって対応できるポジション量に抑える

などの対策をしておきましょう。

こうすることで、長期間に渡ってトレードを行う事が出来、機能しているシステムなら、ドローダウンを脱して再び儲かるようになるでしょう。

 

システムを止める基準を明確にしておく

 

最大ドローダウンが更新されるとやはり辛いものです。

もうこのシステムは機能しなくなったのでは?との疑問も湧いてきます。

その場合には最大ドローダウンを更新したシステムを停止する基準と、再び再開する基準を事前に決めておけば問題ないでしょう。

基準にすべきところは色々ありますが、一番良いのは、最大ドローダウン到達時にシステムを停止し、停止している間はシステムの損益をチェックしておき、過去の最高利益を更新したタイミングで再開する方法です。

下記の事例で説明します。

このシステムではトレード開始からいきなりドローダウンしています。

そしてすぐに最大ドローダウンに達してしまいました。

この時にシステムを停止し、以降はトレードせずに損益のみをチェックし続けます。

過去の最高利益を更新するほど調子が良くなってきたら、最高利益を更新するタイミングで再びトレードを開始する方法が一点です。

もう一つの方法は、停止を行った過去の最大ドローダウンより、さらに大きな損失になっている場合には、調子が戻った際に、前回の最大ドローダウンを抜ける際に開始する方法です。

この場合は、最初の方法である、最高利益を更新するタイミングより早めにトレードを再開できますし、最大ドローダウンまでトレードした際の損失も取り戻すことが出来ます。

但し、この場合は、過去の最高利益に達する前に、再びドローダウンした場合に、どこで再度停止するかを決めておく必要があります。

 

以上のように、事前に停止・再開基準を明確にしておくと安心してトレードを行う事が出来るでしょう。

またポートフォリオを組んでいる場合は、ポートフォリオ全体に対し停止を行うのか、中のシステムそれぞれに対して停止を行うか考える必要があります。

私の場合は、個別のシステムに対して停止基準を決めています。

ポートフォリオ全体で停止すると、せっかく調子の良いシステムも止めてしまうことになります。

この辺りは各自で停止基準を決めていけば良いでしょう。