さて今回は前回と変わってスイスフランについてです。
スイスフランと言えば、2015年1月のスイスフランショックが思い出されます。私 のまっち もユーロスイスを少なからず買い持ちしており酷い目にあいました。大惨事でした。本当に損切り設定は大事です。
まず、スイスの政策金利の推移を見てみます。
2002年から現在までの政策金利をグラフにしています。
一時期を除いて非常に低金利、どころか最近はマイナス金利です。
高いと思われる一時期でも3%を超えていないので、かなりの低金利国であることが分かります。
次は、消費者物価指数です。
2013年からのデータですが、マイナスに陥ることが多く、デフレに陥っていることがわかります。
スイスでは日本と同様にデフレが続いていますが、日本と違いGDPは毎年1~2%程度で成長を続けており、賃金も上昇を続けています。日本のようにはデフレ⇒賃金下落⇒デフレという、デフレスパイラルには陥っていない模様です。
これは輸入価格が下落しているのが原因のようで、国内価格は安定しているので賃金の下落が起こってないようです。
しかし、スイスは日本と異なり輸出依存度が高いので、スイスフラン高は輸出産業にとっては厳しいはず。
今後、世界景気が改善すればスイスフランも下落すると思われますが、超長期的には円と同じく上昇する傾向にあると見ています。
スイスフランは現在、多くの通貨に対して高値圏にあります。今後、世界経済が改善すると考えるとスイスフランを売り上がっていく戦略が一つ考えられます。スワップ金利も低いので売り易いとは思います。
ただ世界経済が今後、更に改善が進み、非常に好景気になるかと言われると難しいです。既にアメリカは利上げ局面に入っていますし、株価の上昇もどこかで頭打ちになるのではないかと思います。であれば、スイスフランも思うほど下落しない可能性があります。
そのため、一番良い戦略としては、何らかの経済危機などで、スイスフラン高がオーバーシュートした際にスイスフラン売りをする方が理にかなってそうです。特にオーストラリアドルやニュージーランドドルなどの高金利通貨とは相性がよさそうです。
また円も現在安値圏にありますので、スイスフラン円は歴史的にはかなり高値にあります。
またスイスフラン円は、長期間に渡って一定の上下幅で行ったり来たりを繰り返しているので、ナンピン戦略にはもってこいの通貨かと思います。
高金利通貨でのナンピン戦略の場合は、特にスワップ金利を受け取りながら景気の改善を待てば、それなりの利益は得られそうです。