いつもお世話になります。のまっち です。ちょっと挨拶が堅苦しくて済みません。本日は新興国通貨のトルコリラについて考えてみます。
FXではトルコリラは南アフリカランドと並んで、高金利が人気の新興国通貨です。超低金利の日本円と比較し、高金利って魅力ですよね。でも高金利にはそれなりのリスクも潜んでいます。
トルコの状況ですが、
・経常収支は赤字が続いている
・消費者物価指数はここ数年、5~10%で推移しており、最近は特に高い
・金利はリーマンショック後、15%程度から4%台まで下がったが、現状は8%まで回復
・最近はテロなどで治安が悪化している
典型的な新興国の状況です。円との通貨ペア「トルコリラ円」の長期チャートを確認してみます。
ヒロセ通商から月足チャートを引用させて頂いています。
高金利・新興国の通貨は長期的に下落すると書きましたが、トルコリラ円も下落し続けているのがわかります。特に2013年と2014年は円安になっているはずなのに、グラフを見ても余り上がっていないことがわかります。
2017年の1月に最安値の29.05円をつけていますが、果たしてこのグラフを見て、この値段が底だと言えるでしょうか?
もちろん反発する可能性もあるかもしれませんが、長期的にはさらに下落していく確率が高いのではないでしょうか。
この状況で29円を目標に長期のナンピン戦略を行うのは、ちょっと怖い感じがします。
TRY/JPYの現時点でのスワップポイントは、ヒロセ通商で1万通貨あたり1日100円程度です。年間で36500円、かなり高金利ですね。1年で3.6円下がっても、利益はとんとんになる計算です。
TRY/JPYの下落幅ですが、月足チャートから計算すると、2008年に90円程度が、2017年9月で32円ですので、9年で58円下落しています。つまり年平均6.4円下落していることになります。リーマンショックがあったからとも言えますが、2008年に買っていたら完全に損をしています。
この結果からすると、ナンピン戦略にしろ、スワップ狙いの買い持ちにしろ分が悪いことがわかります。
もちろん、今後は下落幅が小さくなり、スワップの方が上回る可能性もありますが、長期で持つのはやめた方が良さそうです。
もしやるとすれば、2017年の1月のように、大きく下げた時に買い(損切りをどこにするかが迷うところですが)上げた時に利食いするか、または買値に損切り注文を入れて、上がっている限りスワップを貰うかのどちらかでしょう。
円安の勢いが止まっており、この先円高に振れる可能性も考えると、今から買っていくのは怖い感じがします。
ブログ主も過去ランドでやられております。リーマンショック前に南アフリカランドをスワップ目的で買ったのですが、その後大きく下落し含み損に。しかし何とか5年くらい塩づけすることでスワップポイントで埋め合わせて、ほぼとんとんで逃げられました。
新興国通貨はチャンスを見て少しだけ買うのが正解でしょう。がっつり買うのはやめた方が良いと思います。