FXの日足にて、テクニカル分析を利用した、システムの作成にずいぶんな時間を費やしてしまいました。しかしその結果は惨憺たるもので、全く再現性のある(儲かる!)システムを作ることが出来ませんでした。
そこで考えた末に幾つかの方針変更を行い、再挑戦しました。
以下の2点を変更しました。
1.システム単独の運用は止め、幾つかのシステムをまとめたポートフォリオで運用する。
2.日足では優位性のあるシステムが作れなかったので週足で作成を行う。
日足から、週足にした理由は、
1.少し検証してみると日足に比べて優位性のあるルールが比較的多く見つかったこと。
2.一週間に渡ってポジションを持つので、4本値の入力の手間を省き、手数料も低減できる
などで、日足より有利な条件でシステムが組めそうでした。
以上の方針で、複数の通貨ペアで検証を行い、ポートフォリオシステムを作成しました。
最初に作ったシステムは、5通貨ペアで26システムを組み合わせたポートフォリオシステムになりました。
ルールも比較的単純なものにし、最適化し難くしました(しかし、まだ懲りずにテクニカル分析は使用していました)。
ポートフォリオの組み合わせは慎重に行い、合計した損益グラフが、ドローダウンが少なく、きれいな右肩上がりになるように組みました。
そして完成!
意気揚々とシステム運用を開始しました。その結果が以下の損益グラフです。
全然ダメじゃん!
もう始めた瞬間にドローダウンしています。
何故でしょうか?
まず、組み合わせた26のシステムを見直してみます。
テクニカル分析は、単純移動平均線1本しか利用せず、他には移動平均からの乖離率くらいしか使用していない。
パターン分析も取り入れて、陰線・陽線のパターンから確率の高いシステムを組み入れている。
など、今までの問題点を考慮したつもりでした。しかし今回の問題としては、検証期間内でのドローダウンを無理やりに低減化した感じが拭えませんでした。
そのため、いくつものシステムが、明らかに右肩上がりではなく、横這いで推移するシステムも含まれており、それらのシステムが足を引っ張っているようでした。
つまり検証期間内で綺麗な右肩上がりになるように最適化されていたのです。
ドローダウンを減らすためにポートフォリオを組むことは正しい行為です。
しかし儲からないシステムを組み合わせてもダメなのです(当たり前ですね)。
そこで、今度は儲かっているシステム、すなわち損益曲線が右肩上がりのシステムのみを組み合わせてみました。
その結果が以下の損益グラフです。
おおっ!意外に良いのではないですか!
但し、残念なことに2012年に大きなドローダウンがありました。
ここで耐えられずにジ・エンドです。しかしその後は右肩上がりに上がっています。
今回の問題は、まだテクニカルを用いたシステムも入れていたことにあり、RSIを使ったシステムが、完全にドローダウンしていたことです。
しかし、週足だけあり、凸凹が大きく(損益の上下幅)、精神的に淡々とトレードするには不向きです。
・FXの日足はシステム作成に不向きだが、週足はそこそこ行けそうだ。
・但し、週足でもドローダウンの小さい綺麗な右肩上がりにすることは難しい。
・FXで再現性のある優位なルール作りは困難である。
・テクニカル分析は使うな
です。
FXではシステム作りが非常に難しいことがようやく分かったので、別の銘柄にも触手を伸ばし始めました。