システムトレードだけで無く、通常の資産運用も含めて、一つの投資対象に集中的に依存することは避けるべきです。
一つの投資対象に集中した場合、その銘柄が何らかの悪材料により暴落してしまった際に、その損失を大きく受けてしまいます。
下手をすれば、資金のすべてを失うことも有るので、投資対象を分散することでリスクを低減することが必要です。
性格の異なる複数の銘柄、金融商品に分割して投資することにより、リスクを最小限に抑えながら、安定して利益を積み上げていくことが出来ます。
これがポートフォリオ運用です。
トレードでも同様に、一つの銘柄だけでなく複数の銘柄に分散して投資することで、リスクを最小化し安定的に利益を積み上げることが可能となります。
これはシステムトレードにも当て嵌まり、一つのシステムだけではドローダウン(一時的な損失)が大きい場合でも、複数のシステムを同時に運用することで、ドローダウンを低減し、精神的にも安定してトレードを続けることが出来ます。
特にシステムを複数組む場合は、異なる性格のシステムを組み合わせた方が効果的で、より分散投資の効果が出ます。
具体的には、トレンドフォローに強いシステムと、レンジ相場に強いシステムを組み合わせることで、トレンド発生時や、レンジ相場でのお互いの弱いところを補強しあい、ドローダウンの少ない安定したトレードを行う事が出来ます。
システムトレードの一番の問題は、ドローダウンの際にトレードを続ける事が出来なくなることです。
ドローダウンを少なくすることでメンタル的にもトレードを継続でき易くなります。
複数のシステムを同時運用することで、ドローダウンを低減できます。
概念的には以下の通りです。
青線のシステム1と赤線のシステム2を同時運用しています。
システム1とシステム2は、それぞれ大きなドローダウンがあります。
しかし同時に運用することで、緑線の合計ラインの様に、ドローダウンを低減し精神的に安心してシステムの運用を続ける事が出来るようになります。
しかも、最終の利益も向上しています。
ドローダウンを低減できる上に、利益も増やすことが出来るのです。
これがポートフォリオ運用の凄さです。
ポートフォリオによるリスク低減効果を得るためには、
・同一銘柄で、同じようなロジック(例えば逆張りロジック同士など)のシステムを組まない
・似た様な値動きの銘柄同士を避ける
・損益曲線を良く確認し、同じ時期にドローダウンしているものを選ばない
など、注意が必要です。
組み合した場合に、ドローダウンがさらに大きくなる場合があります。
ポートフォリオを組む際には気を付けることも多々有りますが、システムトレードを継続して運用していくためには非常に役立つ方法です。
是非、ポートフォリオ運用を始めてみましょう