トレードに勝つためには、これから相場は上がるのか下がるのかを予想することが重要だと思われていますが、予想しなくても勝てる可能性がある方法もあります。
予想しなくても勝てるなら嬉しいですよね。
それがカジノ攻略法で有名な「マーチンゲール法」です。
このマーチンゲール法をトレードに利用して勝てるのか考えてみます。
マーチンゲール法とは
マーチンゲール法とは、次に何が当たるかを全く予想せずに、掛け方で勝ちに行く方法です。
予想をする必要が無く、勝てばそれまでの負けを取り返すことが出来るので、最後には必ず勝てる方法です。
やり方は単純で、勝負に負ければ、次の掛け金を2倍にします。トレードではポジションを負ける度に2倍に増やしていきます。
例えば、225先物で最初に1枚仕掛けるとしましょう。買いか売りかはどちらでも構いません。
このトレードに負ければ、次のトレードではポジションを倍の2枚で仕掛けます。また負ければ更に倍の4枚、また負ければ更に8枚、16枚、32枚、と勝つまでポジションを増やしていきます。
最後に勝つことが出来れば、枚数を1枚に戻します。
負け続ける確率はどの程度か?
この手法は非常に単純です。勝つまで枚数を2倍にしていくだけです。
ここで一番問題になるのが、負け続けるとポジションが膨れ上がるという事です。
負け続ける確率はどの程度でしょうか?
連敗数 | 1敗 | 2敗 | 3敗 | 4敗 | 5敗 | 6敗 | 7敗 | 8敗 | 9敗 | 10敗 |
枚数 | 1枚 | 2枚 | 4枚 | 8枚 | 16枚 | 32枚 | 64枚 | 128枚 | 256枚 | 512枚 |
確率 | 1/2 | 1/4 | 1/8 | 1/16 | 1/32 | 1/64 | 1/128 | 1/256 | 1/512 | 1/1024 |
勝つか負けるかは二分の一の確率なので、連敗はあまり無さそうに思いますが、1000回に1回は10連敗は有り得ます。
どの証券会社でも225先物の最大枚数は200枚程度なので、8連敗が限界になります。
そうすると8連敗までが限界になりますが、500回に一回程度で9連敗も有り得ます。確率は低そうですが、長期間のトレードでは十分にあり得る確率です。
毎日トレードしていれば、2年に一回は有り得ます。
1回でも8連敗に当たれば大損しますから、これは大問題です。
しかしその前に、証拠金不足で128枚も建てられません!
証拠金はminiで1枚5万円程度なので、32枚で160万円の証拠金が必要です。
128枚なら証拠金だけで640万円必要です。無茶でしょう。
5連敗程度が限界だとすれば、32回に一回の割合で5連敗になるので、この手法を行うのは難しいでしょう。
225先物でマーチンゲール法を検証してみた
マーチンゲール法は行うのが難しい手法ですが、どの程度の連敗になるのか、損益がどのようになるのか、225先物で検証してみました。
売るか買うかはどうでもいいのですが、ずーっと売り続けた場合にどうなるか確認しましょう。
1枚目のグラフは1枚づつ売り続けた場合の1990年からの累積損益です。
2枚目はマーチンゲール法で売りを行ったものです。
225先物は売り優勢ですから、1枚を売ってるだけでも右肩上がりになります。但し、最近は横ばいです。
これをマーチンゲール法で行うと、2枚目のグラフのように綺麗に右肩上がりになります。
さすがマーチンゲール法です。
しかし、気になるのは2015年頃の、大きな下げです。この時の連敗数は何回なのでしょうか?
この時の連敗数は11連敗、最大枚数は2048枚です。
無理でしょう。
掛け続けられれば必ず勝てるんですが、誰もできません。
ちなみに、連敗数を下げようと、買いのみ、売りと買い交互で、売り2回買い2回を交互で、など色々なパターンを試しましたが、連敗数は11から16程度で変わりません。
1990年から2017年11月までのトレード回数は6836回なので、確率的に11連敗以上は必ずある計算です。
どんなパターンで試して見ても、必ず11連敗以上はするのです。
確率とは恐ろしいです。
トレードでは確率を味方につけることが、いかに重要かを思い知らせてくれます。