マーチンゲール法は、相場を予想する必要なく、仕掛ける枚数を変化させることで無理やり勝ちに行く手法でした。

しかし、負け続けると仕掛ける枚数が驚異的に膨らみますので、早い段階でトレードが不可能になり大損してしまいます。

そこでもう少しマイルドに枚数を変化させる方法である、「ダランベール法」を用いて、225先物を例に検証してみます。

 



ダランベール法とは

 

ダランベール法とは、マーチンゲール法と同様に、カジノ攻略方法の一つです。

ピラミッド法とも呼ばれています。

フランスの数学者・物理学者・哲学者であるジャン・ル・ロン・ダランベールが開発したと言われる手法です。

非常にシンプルな方法であり、例えば1枚単位で仕掛ける場合、負ければ1枚増やし、勝てば1枚減らして仕掛ける方法です。

負け続けた場合でも、1枚づつしか枚数が増えませんので、マーチンゲール法のように5回程度負けただけで仕掛けられなくなる、と言う問題がありません。

但し、マーチンゲール法のように、一回の勝ちで今までの負けを取り返すことは無理で、長い期間を掛けて負けを取り返す方法になります。

という事は、長い期間仕掛け続ける相場とは相性が良いのではないかと思います。

ではこの手法を使って、225先物の損益を検証してみましょう。

 

ダランベール法での225先物の検証結果

 

マーチンゲール法と比較し、マイルドに枚数が増えていくダランベール法ですが、流石に何十枚になるとトレードが出来なくなりますので、現実から考えて、仕掛ける最大枚数は10枚以下で検証を行います。

まず、225先物で売りのみを続けた場合の累積損益曲線は下記になります。

次に1990年から売りのみでダランベール法を用いてトレードを行った結果が下記グラフです。

最大枚数は10枚です(10枚以上は、負けても10枚固定です)。

少し大きなドローダウンが一時的に存在しますが、綺麗な右肩上がりのグラフになっています。

また利益も売りのみと比較し5倍になっています。

次に、買いのみの場合も見てみましょう。

225先物の買いのみの累積損益曲線は下記です。

綺麗な右肩下がりですが、これを最大枚数10枚でのダランベール法では下記になります。

残念ながら右肩下がりは変わりません。しかし2004年頃からは右肩上がりになっています。

最近は機能しているのでしょうか。

この結果からすると、売りのみのダランベール法では綺麗な右肩上がりの損益曲線になり、実トレードにも採用が出来そうです。

最大枚数を工夫するなど、もう少し改良の余地はありますね。

 

買いと売りでポートフォリオを組んでみる

 

売りと買いで別々にダランベール法を用いて、225先物の損益を検証してみましたが、売りの場合でも、上昇トレンドの場合はドローダウンがどうしても大きくなってしまいます。

買いの場合では、全体的には右肩下がりでしたが、2004年以降は右肩上がりだったので、売りと買いを一度に行えば、ドローダウンは小さくならないでしょうか。

売りの損益と買いの損益を合算した場合の結果が下記のグラフです。

1994年頃を境にV字になっています。

1990年頃はバブルの崩壊で、日経平均の怒涛の下げが有った時期なので、この時期を特殊な時期と考えて省いた方が良いのではないでしょうか。

そう考えると、1994年から一貫して綺麗な右肩上がりになっています。

ドローダウンは大きそうですが、損益もかなり大きいです。

mini1枚単位で取引した場合、23年間で2500万円程度の損益が出ていることになります。

但し、負けが込んでいる時には10枚仕掛ける必要があるので、結構心理的に負担ですが・・・。

 

まとめ

 

・カジノ攻略法の一つであるダランベール法はマーチンゲール法と比較しより現実的な手法である

・225先物で検証した結果、売りのみで有れば綺麗な右肩上がりの損益になる

・売りと買いの2つでポートフォリオを組めば、1994年以降は右肩上がりの損益となる

・最大枚数を調整することで、ダランベール法によるシステム構築は有効ではないかと考える

ご興味ある方は、更に研究してみてください。