最近は、株価の動きも、為替の動きも小さくて利益の取りにくい相場になっています。特に7月は史上最低のボラティリティだったようで、非常に値動きの小さい日々が続きました。

9月は日経平均も2万円を超えてじりじり上がって来ているようですが、これ以上上がりそうな気配は、なかなかありませんね。

そんな日経平均株価ですが、史上最高値は1989年12月の38915.87円です。

以降、この値段を超えることは有りませんでした。

現在も2万円台で、更にどんどん上がっていくようにも思えません。何故なのでしょうか?他の国の平均株価は最高値をどんどん更新しているのに、日経平均株価だけは1989年が最高値で、これを超える事が出来ていません

本日はこの辺りを考えてみます。

 

株価が上がるために必要なこと

 

株価が上がるためには、何が必要なのでしょうか?

株価は景気の先行指標としてよく用いられる通り、景気が良くなる気配があれば、どんどん上がっていきます。景気が良くなるには日本全体の消費や生産が上向く必要があります。つまり日本全体の消費・生産が大きくなればなる程、景気は拡大し株価も上昇します

その国の消費や生産の量を表したものにGDP(国内総生産)があります。GDPは三面等価の原則があり、生産面・所得面・支出面から見て、GDPは同じ値になります。

つまりGDPは生産の総額でもあり、所得の総額でもあり、支出の総額でもあります。

景気が良くなれば生産も所得も上がる、と言うことはGDPも拡大するということであり、それにより株価も上がることになります。

 

株価とGDPの比較

 

そこで日本のGDPと日経平均株価を比較してみましょう。

1955年からの推移を比較しています。1990年頃までは、GDPも日経平均株価も急激に上昇しています

しかし、1990年頃からGDPは全く上昇せずに横這いとなっています。これと連動するように日経平均株価も1万円から2万円の間で上下を繰り返し、2万円以上の上昇はしなくなってしまいました。

またGDPの上下に合わせるように、日経平均株価も上下しているのがわかります。

このグラフを見てもGDPが株価に影響を与えていることが分かると思います。

では他の国でも同じくGDPと株価は連動しているのでしょうか?

ここではアメリカについて見てみます。

1980年からですが、アメリカのGDPとNYダウ株価の推移を比較してみました。

日本のGDPは1990年以降横這いでしたが、アメリカのGDPは綺麗に右肩上がりに上がっています。それと連動するようにNYダウ株価も上下はしているものの、右肩上がりに上昇しています

GDPが増えれば、株価も上昇することが分かります。

 

日本の株価の行方はGDPが握る

 

結局、日本はバブル崩壊以降景気が停滞しGDPが伸び悩む展開となっています。つまり景気が良くならず、株価も上がらない状況が続いているといえます。

この状況が続く限り、日経平均株価は現状の2万円台を抜けて大きく上昇する見込みは有りえないことになります。

逆に、経済が成長路線に乗り、GDPが少しづつ拡大する傾向が現れれば、株価も次第に上昇することになります。

その時が株を買う好機と言えそうです。

現状、アベノミクスで上昇する傾向が見られますが、果たして今後どうなるでしょうか?