以前にマーチンゲール法による、225先物でのトレード手法を検討いたしました。

マーチンゲール法はトレードの必勝法になるのか225先物で検証

マーチンゲール法は継続して仕掛けることが出来れば、必ず勝てる手法なのですが、負け続けるとあっと言う間に膨大な枚数の掛け枚数となってしまい、長期的に行うのはどう考えても不可能な手法でした。

しかし、継続して仕掛けられれば必ず勝てるという所は魅力的です。

何とかして、枚数を増やさないでマーチンゲール法を行うことは出来ないでしょうか?

今回はこのテーマについて検証します。



マーチンゲール法を確率的に考える

マーチンゲール法では、負ける度に掛け枚数を倍にして行きます。長期的に行えば必ず大きな連敗に出会い、大損した挙句にトレード不可能になります。

しかし、確率的に考えれば、そのように連敗する確率は非常に低いと考えられます。

逆に考えれば、連敗すればするほど次に勝つ確率は高まることになります。

とすれば、連敗した際に仕掛ければ勝つ確率は高くなるのではないでしょうか?

連敗した際に仕掛けた場合の損益や勝率を検証してみます。

ルールは下記の通りとします。

<トレードルール>

・トレード対象:日経225先物

・トレードロジック:常に売りのみ

・仕掛けのタイミング:連敗した後に1枚仕掛けを行う(枚数は増やさない)

・仕掛ければ勝つまで毎日1枚仕掛ける

以上です。何連敗目で仕掛けるかで結果が変わってくると思いますので、順番に確認したいと思います。

マーチンゲール法で2枚目で、すなわち1回負けで仕掛ける場合

勝率:54.61% シャープレシオ:0.069 取引回数:3080回 最大ドローダウン:-2820

綺麗に右肩上がりになっています。勝率・シャープレシオもそれ程悪くありません。

但し、最大ドローダウンが結構大きいですね。

マーチンゲール法で4枚目で、すなわち2回負けで仕掛ける場合

勝率:56.18% シャープレシオ:0.058 取引回数:1344回 最大ドローダウン:-1960

これも問題なく右肩上がりになっています。

取引回数は減っていますが、最大ドローダウンは下がっています。勝率は1.5%上がっています。シャープレシオは下がっていますが、その他の評価項目は良い感じですね。

マーチンゲール法で8枚目で、すなわち3回負けで仕掛ける場合

勝率:57.85% シャープレシオ:0.046 取引回数:567回 最大ドローダウン:-1510

勝率は更にジワリと上がっています。最大ドローダウンも減っています。

但し、取引回数が激減しています。

取引回数が少なすぎるので辛いですね。

マーチンゲール法で16枚目で、すなわち4回負けで仕掛ける場合

勝率:58.87% シャープレシオ:0.027 取引回数:231回 最大ドローダウン:-1690

勝率は更に上がっていますが、シャープレシオは減少、最大ドローダウンは上がってしまいました。

取引回数もとても少ないので、あまりトレードできそうにありません。

採用は無理そうですね。

以上より、負けが込んだときに仕掛けると勝率は上がる傾向にあります。

しかし取引回数も激減するし成績はあまり芳しくありませんでした。

2回負けで仕掛ける時が、一番良さそうです。

マーチンゲール法を利用して、負けが連続した際に、枚数を1枚に固定して仕掛ける方法でも利益を上げることが出来そうです。

この方法ですと常に1枚のみで仕掛けるので、仕掛けやすくストレスもなさそうです。

但し、連続して一方向に動く相場では、連敗することになりますので、トレンドが出やすい銘柄は工夫が必要になるでしょう。