昨日のブログでは、今年の経済ニュースを紹介しまして、その結果今年はリスク要因がほとんど皆無で、値動きが非常に緩慢、世界の景気につられてジリジリ上がり続ける展開でした。

日経平均も史上最低水準のボラティリティ(値動き)で、買い持ちしている方はともかく、シストレなどでデイトレードされている方は悲惨だったでしょう。

日中の値動きが全くないのですから。

またFX(特にドル円)についても、今年の値動きを振り返ってみます。

 



今年のドル円の値動きはどうだったのか

 

今年の値動きについて、ここ数年の月足チャートを掲載します。

ヒロセ通商から引用させて頂きました。

2017年の月足チャート(赤丸部分が2017年です)は、ほとんど動いていないことが分かります。

2016年との差は歴然です。

2017年の2月以降は、107円から115円までの完全なレンジ相場です。

8か月で8円程度しか動いていません。2011年に近いでしょうか。

ロウソク足の実体も短く動きがありません。

ボラティリティの6か月平均をグラフにしてみました。

これを見ると2017年のボラティリティは、それほど低く無いようにも見えますが、2017年は急速にボラティリティが下がっているのが分かります。

6か月平均ですから、2017年に入ってボラティリティが急速に低下しているためでしょう。

月足チャートを再度確認します。

三角保ち合いに入っているのが分かります。

現状のレンジ相場からどちらかに動けば、非常に大きな流れになる可能性が考えられます。

円安方向の可能性ですが、アメリカの利上げにより円安ドル高に動く可能性はあります。

しかし現状では、アメリカは金利の上昇を非常に緩やかに上げていくことで対応しようとしていますので、それほど大きな円安要因には成り難いと考えられます。

逆に円高方向ですが、現在日経平均など株高がかなり進んでいますが、それほど円安には振れていません。

世界の株価の上昇も少し息切れが見えます(特にアジア株など)ので、日経平均がこのまま更に大きく上昇を続ける事は考え難く、円高方向への振れの可能性の方が大きいように思われます。

もう一つの懸念事項は、日銀の金融緩和の影響でしょう。

現在の円安は、日銀の金融緩和による影響がかなり大きいのですが、当面は継続した緩和は続けると思いますが、現時点で長期国債発行量の4割を日銀が保有しており、来年くらいには購入そのものが難しくなりつつあります。

出口戦略も明確でないまま、金融緩和が行き詰まると大きな円高の到来も考えられます。

 

金融緩和は引き続き協力に継続されると思いますので、すぐに円が高騰することは無いと思いますが、今年が凪の様な相場でしたので、来年以降は再び波乱の相場がやってくる可能性があります。

リスク管理に注意して、トレードを行いましょう。