前回は、FXの通貨ペアのドル円にて、簡単なルールで長期間機能するシステムを作成してみました。
一応、長期間機能していることは確認できましたが、成績はあまり良くなく、トレードするのは非常に難しいシステムでした。
FXは売買規模が世界的で売買量も莫大なため、様々な思惑が入り乱れるので、日足でのシステムトレードは非常に難しいと述べました。
では取引所で限定して取引が行われている225先物であればどうでしょうか?
何らかの優位性が見つかるのではないかと思いましたので、FXと同じルールで検証してみました。
ルールはFXの時と同じく下記の通りです。
・売買ルール:二日間上昇すれば売り、二日間下落すれば買い
・売買タイミング:朝の寄り付きで買い又は売り、夕方の引けで決済
・対象銘柄:日経225先物 日中日足
以上です。
このルールによるトレード結果が以下になります。
少し凸凹は有りますが、右肩上がりに上がっています。
1990年から結果ですので、約27年分となります。
このシステム結果を評価してみます。
・勝率:53.7%
・PR:0.99
・PF:1.15
・シャープレシオ:0.032
・MAXドローダウン:-843万円(ラージ1枚での売買)
FXより多少ましになっています。
27年間の総利益が2691万円ですので、年間平均100万円の利益となります。
但し、最大ドローダウンが843万円と大きいですので、このシステム単体でのトレードは無理でしょうね。
年間の損益表も下記に示します。
年単位での勝率は71.5%です。
ちなみに月単位での勝率は60%です。
昨年と今年は負けていますね。
特に今年は非常に調子が悪いようです。
このシステムは基本的に逆張りのシステムですが、2017年は値動きが小さく、じりじりと上昇するパターンが多いので、逆張りのシステムでは分が悪いのでしょう。
225先物で昨年まで勝てている人でも、今年の相場は勝てないのではないでしょうか。
ちなみに私も今年は勝てていません。
2年連続で負けているので、来年あたりは期待できそうですね。ほんとに期待したいです。
(似た様なシステムで運用していますので・・・)
今回ご紹介したシステム、シャープレシオが0.032と低いですので、システム単体でトレードするのは不可能でしょう。
最大ドローダウンも大きいですし、何年も利益が出ないことも有ります。
このような単純なルールによるシステムは、システム単体では運用が難しいので、必ずポートフォリオを組んで運用するのが基本となります。
出来れば、多種の銘柄、システムの複数化と、損益曲線が異なるようなシステムを選ぶことが重要です。
逆張りのシステムなら、順張りのシステムと組み合すのが効果的です。
次回は、ポートフォリオを組んだシステムをご紹介します。