2019年は元号が令和に変わり、新しい時代がスタートしました。

そして2020年(令和2年)は、いよいよ東京オリンピックが開催されます。

そんな2020年(令和2年)ですが、干支は最初に戻ってねずみになります。

干支についてはいろいろと気になりますが、ねずみを表す文字やその意味は何なのでしょうか?

また、ねずみの年はどんな年になるのでしょうか?

更にねずみが干支の最初である理由についても、気になるので調べてみました。

  

 

  



2020年(令和2年)の干支のねずみの文字や意味は?

干支でネズミは「子(ね)」の文字を使って表します。

ねずみ年の文字「子」の意味は、「十二支読本」によると、干支の「子」はもともとはねずみでは無く、子供を表す文字だったのですね。

子は「頭が大きくて、手足がなよなよとした乳児」をかたどった文字です。そこから転じて「子」がうまれたのです。

(引用元:稲田義行著 十二支読本 創元社)

ではなぜ、子供の「子」の字ががねずみになったのでしょうか?

 

十二支の起源

「十二支になった動物たちの考古学」によると、十二支は紀元前16世紀にあった中国の古代王朝、殷(いん)の時代に生まれました。

当時、十二支は日付や時刻・方位を表すのに使われていました。

しかし、その頃はまだ十二支は単なる記号で、干支に動物があてられたのは中国の秦(しん)の時代、紀元前200年ごろのことです。

 

庶民にも覚えやすいように、身近な動物をあてた

十二支は天文学や暦・時間などに使われていましたが、初めの頃に使っていたのは学者や貴族などで、まだ庶民は利用していませんでした。

そこで、それまで単なる記号であった十二支に身近な動物をあてることで。一般の庶民にも親しみやすいものになり、普及していったのです。

(引用元:設楽博己著 十二支になった動物たちの考古学 新泉社)

  

「子」がねずみになった理由は最も多く子を産むから

「子」がねずみになった理由ですが、「語源十二支物語」でその理由が説明されています。

「子」の字には増えると言う意味があり、ねずみもたくさん子供を作るので「子」の文字をねずみにしたそうです。

なかなか興味深いですね。

単なる記号だった十二支に動物を当てはめるとき、最初の「子」の字には何を当てはめればよいか考えたとき、「子」は子供の子でフエルと言う意味がありました 。

そこで動物の中で最も多く子を産み増やす、ねずみを十二支の「子」の字に当てはめたのです。

(引用元:山中襄太著 語源十二支物語 大修館書店)

 

  



2020年(令和2年)のねずみ年はどんな年になる?

ねずみ年はどんな年になるのでしょう。

ねずみ年の「子」の字には増えると言う意味がありました。よって「子孫繁栄」の年になると言う考えが多いです。

経済も世の中も良くなるのでしょうか?

ねずみ年について、次の順番でご紹介します。

  • ねずみ年に経済はどうなる?
  • ねずみ年に世の中はどうなる?

 

ねずみ年には経済はどうなる?

国立国会図書館レファレンス共同データベースに、干支にまつわる株式相場の格言が紹介されていますが、ねずみ年については、

「子」の年は繁盛、株は高くなりやすい

と記載されています。株は上がるそうです、本当でしょうか?

(引用元:国立国会図書館レファレンス共同データベース http://crd.ndl.go.jp/reference/modules/d3ndlcrdentry/index.php?page=ref_view&id=1000227229)

 

では実際の統計を見てみます。NIKKEI STYLEより、ねずみ年の日経平均の勝率は3勝2敗で勝率は60%です。

そして、上昇率は23.8%で、トップの辰年の28.0%に続き2位です。

株価の勝率はそれほど良くはないですが、株が上がる時はかなり上がりそうです。やはりねずみ年は繁栄の年のようです。

(引用元:NIKKEI STYLE https://style.nikkei.com/article/DGXMZO39131000Z11C18A2000001/)

 



ねずみ年には世の中はどうなる?

2020年ねずみ年はどんな年になるのでしょうか?

ねずみ年は繁栄の年です、経済だけでなく世の中も盛り上がることでしょう。

過去を振り返ってみると、過去のねずみ年にも様々に盛り上がった出来事がありました。

「十二支の話題辞典」より、過去にねずみ年に起こった出来事をご紹介します。

 

1960年(昭和35年)には、池田内閣が出した「所得倍増」政策により、経済は飛躍的に伸びました。ここから日本の経済は高度成長により発展しました。

  

1972年(昭和47年)は、札幌でアジア初の冬季オリンピックが開かれました。2020年もオリンピックです。世の中は盛り上がるでしょうね。

1972年、札幌オリンピックでメダルを独占した日の丸飛行隊。

 

 

1984年(昭和59年)にはグリコ森永事件が発生しました。この事件は未解決ですが、2020年は犯罪などの事件で盛り上がらないでほしいですね。

グリコ森永事件での、きつね目の男、どこへ行ったのでしょう。

   

 

1996年(平成8年)は、アムラーファッションやルーズソックスが流行しました。2020年には新しいファッションやエンタメで大きな流行があると良いですね。

確かにルーズソックスは、こんなジャバラな靴下でしたね。

  

 

2008年(平成20年)は、ノーベル賞に4人の日本人が選ばれました。2020年もこの様な大きな嬉しいニュースを期待したいです。

ノーベル賞を取られた方々です。記憶がよみがえります。

(引用元:加藤迪男著 十二支の話題辞典 東京堂出版)

 

2020年のねずみ年には、経済・科学・社会全般で日本が繁栄の年になると良いですね。

 



ねずみが干支で一番最初の理由は?

ねずみが干支で最初の理由ですが、干支が作られた時代は約3600年前と大変古く、資料も残っていないため、なぜねずみ(子)が一番最初なのかはわかっていません。

しかし、小さなお子さんに聞かれた際に、古代中国の話をしてみても理解し難いですし、面白くありません。

そんな時には、有名な日本の民話である「十二支のはじまり」を聞かせてあげると良いです。

楽しいですし干支の順番も楽に覚えることが出来ます。

 

絵本「十二支のはじまり」より、あらすじをご紹介します。

十二月のある日、神様は動物たちを集めて言いました。


「来年の1月1日に私の家でごちそうするから来てください、12番目までに来るとご褒美があります」


ねずみは早く神様の家に着きたいので、外で寝ました。

ねずみが朝起きると、うしの背中で寝ていました。

うしは足が遅いので早くに出かけたのです。

神様の家に着くと、ねずみはうしの背中から飛び降りて、神様の家に1番に着きました。

うしは2番目でした。

その後、他の動物たちも次々にやってきました。

神様からご褒美の発表があり、1番目だったねずみのために、今年を「ねずみどし」にする、と発表しました。

その後、着いた順番に「うしどし」、「とらどし」、・・・と決まり十二支と呼ぶことになりました。

しかし、ねこはねずみに騙されて来なかったので、「ねこどし」はありません。

(引用元:やまちかずひろ・荒井良二著 十二支のはじまり 小学館)

 

今回は次の絵本より引用させて頂きましたが、同じ内容の絵本はたくさんありますので、本屋さんで気に入った本を探されると良いでしょう。

 

まんが日本昔ばなしデータベースより、この十二支のはじまりのお話は、東北の話であったり、静岡の話であったりと、日本全国様々な土地で語られています。

十二支は時刻や方角などに使われ、人々にとって身近なものだったので、昔の人もなぜ十二支が出来たのか疑問を持ったのでしょう。

その疑問から、このような話が干支の順番の由来として語られたのです。

(引用元:まんが日本昔ばなしデータベース http://nihon.syoukoukai.com/modules/stories/index.php?lid=107)

 

 

2020年の干支はねずみになります。

「子」の文字の意味や、ねずみがあてられた理由など、調べてみると面白いことがわかりました。

ねずみ年は繁栄の年ですので、2020年が良い年になるように期待いたします。

 

この記事がご参考になれば幸いです。