スーパームーンは、1年で最も月が大きく見える満月の事を指す言葉ですが、最近はよく話題になります。
そんなスーパームーンですが、2019年は2月に見れましたが、次に見れるのは2020年になりそうです。
スーパームーンの時には、月に向かって願い事をすると願いが叶いやすいなど、良い話もありますし、災害が起こりやすいなど都市伝説のような悪い話もあります。
では、スーパームーンは2020年のいつ起こるのか?見れる時間はいつなのか?について調べました。
またスーパームーンはいつから言われだしたのか?についても気になるので調べてみました。
スーパームーンは2020年のいつ起こるの?見れる時間は?
スーパームーンが次に起こるのは、2020年4月8日(水)です。
そして日本で月が見れる時間は、4月8日夕方の18:00から19:00頃からです(日本各地の月の出時刻は後述しています)。
月と地球の距離が1年で最も近くなる満月をスーパームーンと呼びますが、2020年の月と地球の距離を天体シュミレーションソフト「Planet Mate」を用いて計算しました。
その結果が次の図です(図をクリックすると拡大します)。

この図から、月が最も地球に近い満月は2020年4月8日であることがわかります。
また満月の時間帯ですが、国立天文台の公式サイトより、満月の月齢を14.7~14.8くらいとして計算すると、2020年4月8日の満月の時間帯は、11:00~14:00頃となります。
(引用元:国立天文台公式サイト https://eco.mtk.nao.ac.jp/cgi-bin/koyomi/koyomix.cgi)
では日本でスーパームーンを見れる時間ですが、残念ながらスーパームーンの時間帯は日本は昼間ですし、しかもまだ月は出ていません。
日本で月が出るのは、4月8日の夕方頃です。スーパームーンのピークは少し過ぎていますが、見てわかるほど月はまだ欠けてないので、スーパームーンとして見ても問題ないと思います。
国立天文台の公式サイトより、2020年4月8日の日本の各地域での月の出時刻を算出しました。月が出たらスーパームーンを見に行きましょう。
地域 | 2020年4月8日 月の出時刻 |
札幌 | 18:18 |
仙台 | 18:17 |
東京 | 18:20 |
名古屋 | 18:32 |
大阪 | 18:38 |
福岡 | 18:58 |
那覇 | 19:06 |
(引用元:国立天文台公式サイト https://eco.mtk.nao.ac.jp/cgi-bin/koyomi/koyomix.cgi)
スーパームーンはいつから言われだしたの?
最近は当たり前のようにスーパームーンと呼んでいますが、実はスーパームーンは天文学用語ではなく、決まった定義がないのです。
2020年のスーパームーンの日時を、1年で最も月が地球に近づく満月と定義して算出しましたが、この定義は世間一般で考えられているイメージ「1年で最も大きく見える満月」を元に計算したものです。
ではスーパームーンは誰がいつから言い出したのでしょうか?
スーパームーンはいつから、誰が言い出したのか?
スーパームーンをはじめに言い出したのは、アメリカの占星術師である「リチャード・ノール」で、1979年に命名した言葉です。
アメリカの占星術師、リチャード・ノールです。
宇宙探査やJAXAの広報に長年携わってきた寺薗淳也(てらぞの じゅんや)さんが書かれた本『夜ふかしするほど面白い「月の話」 (PHP文庫)』の第一章の中にスーパームーンを説明する部分があります。
その中で、スーパームーンがリチャード・ノールによって1979年に命名されたと説明しています。
さて、この「スーパームーン」という用語ですが、そもそも天文用語ではありません。
もとをたどっていくと、実は占星術に行き着きます。占星術師のリチャード・ノールが、1979年に命名した言葉です。
占星術は科学とは異なるものですので、天文学者はスーパームーンという用語は使いません。むしろ「近地点の月」(ペリジー・ムーン)という言い方を好みます。
(引用元:寺薗淳也著 夜ふかしするほど面白い「月の話」 (PHP文庫) )
スーパームーンが天文用語でないことなども説明されています。
この本には、他にも最近話題のブルームーンやストロベリームーンの説明など、月に関する雑学が面白く掲載されています。
リチャード・ノールの言うスーパームーンとはどんな現象なのか?
スーパームーンは天文学では定義されていませんが、最初に言い出したリチャード・ノールは、スーパームーンについて自身のサイトで次のように述べています。
地球と月の距離が368,630km以内で、地球と月と太陽が直線状に並ぶとき、すなわち満月か新月の時をスーパームーンと呼ぶ。
(引用元:リチャード・ノール のサイト http://www.astropro.com/features/articles/supermoon/)
この定義からすると、2020年はスーパームーンが10回くらい有ることになります。
これでは多すぎて、ちっとも有難くありません。しかし、占星術的には太陽と月と地球が並ぶので、その合わさった引力によって地球環境や人の健康・運勢に影響を及ぼすと考えるのでしょう。
最初にスーパームーンを言い出したリチャード・ノールの定義は、占星術としては意味があるかもしれませんが、月を鑑賞する人にとっては余りなじみのないものでした。
現在世の中で言われているスーパームーンのイメージは「非常に大きく見える満月」ですから、今回ご紹介した2020年のスーパームーンは、月が最も地球に近づく満月の4月8日で問題ないと思います。
いつもより大きく明るい満月を楽しみましょう。
この記事がご参考になれば幸いです。