5月10日の参院本会議にて、低所得者を対象にした高等教育の無償化を図る大学等修学支援法が賛成多数で可決・成立しました。

同じ参院本会議で幼児教育の無償化法案も可決されています。

幼児教育の無償化の詳細については、先日調べて別の記事にまとめましたのでご覧ください。

 

 

幼児教育の無償化については、2019年の10月から全世帯を対象に開始されます。

しかし幼児教育と異なり、大学の無償化は全世帯が対象ではありません。

では大学の無償化を受けられる世帯の条件は何なのでしょうか?

また実施はいつからで、対象とされる教育機関はどこになるのでしょうか?

今回は大学無償化(高等教育無償化)について詳しく調べてみました。

 



大学無償化はいつから始まるの?

大学無償化は、2020年4月から実施されます。

来年4月からですので、大学入学予定の方、または大学在学中の方はお気を付けください。

対象の大学はどこになるのか?

「大学無償化」とこのブログでは書いていますが、無償化の対象は大学だけではなく、いわゆる高等教育全般が対象になっています。

具体的には下記の4種類の学校です。

  1. 大学(大学院は対象外)
  2. 短期大学
  3. 高等専門学校
  4. 専門学校

但し、上記に該当する大学など全てが無償化の対象になるわけではありません。

無償化の対象になる大学などの要件が決められています。

具体的な要件は以下の通りです。

文部科学省、平成30年12月28日 資料より引用
http://www.mext.go.jp/a_menu/koutou/hutankeigen/detail/__icsFiles/afieldfile/2018/12/28/1412286_001.pdf

実務経験のある教員が配置されていたり、理事に外部人材を複数任命していることなどが、無償化対象要件になっているようです。

これらの要件が満たされているか文部科学省が各大学・学校を確認し、2019年の9月頃に無償化の対象となる、具体的な学校名を公表する予定です。

所得制限はあるの?

大学無償化を受けられる世帯の選定には、所得と資産の制限があります。

無償化対象の所得はいくら?

無償化の対象は、住民税非課税世帯となります。

住民税非課税世帯は家族構成や自治体によって異なります。

文部科学省の例によると、「両親・本人・中学生の4人家族世帯」の場合、住民税非課税の年収は約270万円となります。

この家族構成の場合、

  1. 年収 ~約270万円:住民税非課税のため無償世帯
  2. 年収 約270万円~約300万円:無償世帯の支給額の2/3
  3. 年収 約300万円~約380万円:無償世帯の支給額の1/3

となります。

これを見ると無償化の恩恵を受けられる世帯は、年収がかなり低くないと無理だと言う事です。

特に年収が400万円くらいですと、ぎりぎり無償化が受けられないことになりますが、子供を大学に通わせるのはかなり大変でしょう。

また、もう少し年収が高い世帯でも、子供2人が同時に大学に通うとなると経済的にかなり苦しいと思います。

せめて国公立大学はすべての世帯で無料化するなど方法はなかったのでしょうか。今後の改善に期待したいです。

無償化では資産も要件に入っている

無償化の要件では、所得だけでなく資産も要件に入っています。

資産の要件は以下の通りです。

  1. 生活維持者が2人の場合:2000万円未満
  2. 生活維持者が1人の場合:1250万円未満

(生活維持者とは、簡単に言いますとお金を稼いで世帯を支えている方になります)

これらの額以上の資産が有れば、無償化は受けられません。

資産の対象は、現金およびこれに準じるもの、預貯金と有価証券の合計額になります(不動産は含まない)。

資産のある方はお気を付けください。

無償化の支援額はいくらなの?

今回の無償化の支援には2種類あります。

  1. 授業料と入学金の減免
  2. 給付型奨学金(学資支給金)

給付型奨学金とは、学生生活を送るために必要な生活費を支給するものです。

学生が学業に専念できるように支給されます。

支給額は下の表の通りです。

文部科学省HPより引用
http://www.mext.go.jp/a_menu/koutou/hutankeigen/1409388.htm

表を見ますと、国公立大学は完全無償化になっています。

また奨学金も自宅からと自宅外でも違いますが、かなりの額が給付されています。

私立大学でも大部分の学費が支給されることになるので、低所得層でも問題なく大学に通えそうです。

成績によって支給が打ち切られることがある!

学業成績によって、支援されない、または支援が打ち切られる可能性があります。

例えば、申請時期が入学時の場合、進学前の評定平均値が3.5以上あるか、または学修計画書を提出し、学習の意欲があるかどうかなどが確認されます。

また在学中の学生では、学業成績がGPA(平均成績)の上位1/2以上であることなどが支給継続の条件とされています。

学業をさぼっていたり、留年などしてしまうと支給がストップされる可能性があるので、しっかりと学業に励みましょう。

 

今回の無償化で支給される給付型奨学金は返還する必要がありません。

またアルバイトをすることも問題ないようです。

但し、学業がそれなりの成績でなければ支給停止となりますので、しっかりと勉強することが大事です。

学力があってもお金が無く、進学をあきらめていた子供たちの救済になると思います。

運用状況を見ながら、更により良いシステムに改善していってほしいと思います。

 

この記事がお役に立てば幸いです。